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2005/01/03

情報免疫反応を超えて

情報免疫反応を超えて

 今度は西片の親戚の家に来て一泊。
 夕食に出たシャルドネがうまいので、
ラベルを見てびっくり。
 なんと、100%日本産である。

 斑尾高原農場
の、St. Cousairの白ワイン。
 日本のワインが急速に質を上げているとは
聞いていたが、ここまでとは思わなかった。
 
 元旦には、冑佛(かぶとぼとけ)の研究で知られる
河村隆夫さん
にいただいた1995年の
Dom Perignonを開けた。
 河村さんの住む、静岡県金谷町方面に感謝の
念をお送りしつつ、大変うまかった。
 河村さん、ありがとうございました!

 王者の風格を漂わせるシャンパンと、若々しい
白ワインの両方を味わい、今年は年初から
お酒に恵まれている。
 
 車で移動中のBGMは、
カヴァレリア・ルスティカーナ
だった。

 久しぶりに聴くイタリア、ヴェリズモ・オペラの
名作は血の気が多くて、メロディーが美しく
て、とてもいい。
 ワグナーや、モーツァルトを聴く時
とは刺激される脳の部位が違う。
 みんな違って、みんないい。

 正月といっても、酒を飲んだり、話したり
している以外は、基本的に仕事をしているのだが、
どうも思考が拡散して、あまり集中している
気分にならない。
 正月の浮ついた気分がそうさせるのか、
脳の情報生理が今そのような拡散モードなのか
判らないが、いろいろ気が散って、他の
ことに注意が向いてしまう。

 マラカイボ湖の謎の閃光についての番組を見たり、
 本屋で見つけた、文藝春秋の別冊の漱石特集を
読んでしまったりする。

 ここの所考えているのは、新しいものは
最初は拒絶反応を引き起こすということで、
そんなものを2005年は作りたいなあ、
ということである。

 古典となっているものも、最初はぴかぴかの
新しいものだったわけだから、
 情報免疫反応が収まった後の落ち着いた古典の
風格ばかり見ていては、道を誤る。
 漱石の散文だって、当時は見慣れない、
真新しいものだったわけだし(近代の「国語」
のスタイルを切り開いたのが啄木で、完成
させたのが漱石だというのが丸谷才一の見立て)、
「カヴァレリア・ルスティカーナ」だって、
王侯貴族の世界ばかり描いていた当時の
オペラに、ごく普通の貧しい庶民の生活を
描くという「ヴェリズモ」のスタイルを持ち込んだ
わけで、画期的に新しいものだったわけだ。

 もちろん、徒なセンセーショナリズム
を求めるくだらない作品は、拒絶もされるが
淘汰もされるわけで、そのようなものと、
古典として残るものは違う。
 すでにできあがった古典ではなく、
ぴかぴかの真新しい、ちょっと違和感のある、
しかしやがて古典として残るような
ものこそを思え、というのが、
「ポップコーン」の写真に託した
2005年新年の誓いのココロである。

 ビールを飲んだ時、
スナックとして出てきたポップコーンに
弾けていないのが交じっていたので、
それを並べてデジカメで撮っておいたものを
使った。

 また思考が拡散して行こうとするのだが、
エイヤッと押さえつけて仕事をしなければなるまい。

1月 3, 2005 at 07:10 午前 |

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コメント

明けましておめでとうございます。
本年もどうぞ宜敷くお願い申し上げます。


投稿: 河村隆夫 | 2005/01/03 14:35:02

ご無沙汰してます。日記、折りにふれて拝見しております。以前お会いしたときは啄木の話も漱石の話もできませんでしたけれど、いつかそんなことがお話できるときが来そうな気がしております。
偶然ですが、年明け早々、漱石の話のmp3を吹き込みました。

http://homepage.mac.com/carte/numa/numa177.mp3

投稿: 細馬 | 2005/01/03 9:20:50

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