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2005/01/15

devil's advocate

 ゼミは、Journal Club で田谷文彦と須藤珠水が
論文紹介。
 どちらもとびっきり面白い論文で、
 堪能した。
 Journal Clubにどのような論文を選んで来るかに、 
 研究者としてのセンスが表れる。

 その前に、関根崇泰がボディ・イメージについての
brain stormingをやったのだけど、
 その時、どうも風邪を引きそうな気配がした。

 あたまの中が暴走して、さまざまなアイデアが
湯水のように沸いてくる時は、大抵
体調が下り坂の一歩手前になっている。
 そのことを、人生の経験で知っている。
 暴走は風邪の入り口である。

 ちょっとセーブすれば、風邪を引かなくて
済むかもしれない。
 しかし、面白いことについて考えるのは、
最高の快楽である。

 夜、ソニーのデザインセンターの森宮祐次さん、
Cloud Design
の三浦秀彦さんと五反田の「わにや」
で飲んだ。

 二人ともとびっきりのクリエーターで、
話が面白い。
 対話ほどの快楽はないなあ、と磯自慢を
飲みながら思う。

 最近の日本で心配しているのは、対話が
ないことである。
 問答無用は困る。
 中国や北朝鮮には、それぞれの立場や
言い分があるに違いない。

 立場が違う人との対話ほど、学ぶことが
多いことはない。
 以前、中国の人にチベット問題についての
議論を吹っかけたが、
 中国人には中国人なりのチベット観が
あることがよくわかった。
 最終的に自分がどのような態度を
とるかにかかわらず、
 とにかく対話だけはしたことが良い。
 たとえ、怒鳴り合いになったとしても、
そこには必ず発見があり、メタ認知の立ち上がりがある
はずだ。

 森宮さん、三浦さんとの対話のように、
和してニコニコ、シンクロスィングも良いが、
 対立的な対話も良い。
 アメリカ風の「ディベート」技術はために
するようであまり好きになれないが、
 今の日本人にはむしろ必要かもしれない。
 
 ゼミの話に戻ると、柳川透がプログレス・
レポート。
神経回路網の
シミュレーションで、やっと着地点を
見つけ始めた。
 様々な結果を、ある概念で結果をまとめようと
している。
 有望だと思うが、科学においては
自分自身がdevil's advocateになることも
必要である。
 柳川くんは少しずつ学び始めている
と思うが、
 全般に日本の学生には(そして日本の文化には)
対立的議論を楽しむ気風が欠けている。
 トップの政治家からしてそうなんだから、
話にならない。

 devil's advocateの意味については、名古屋大学が
誇る科学哲学の俊英、戸田山和久さんのコラム に詳しいので、読んで
みてください。

1月 15, 2005 at 08:55 午前 |

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