« イノシシ温泉 | トップページ | あなたの会社は「野球型」? 「サッカー型」? »

2004/12/06

気づかずに通り過ぎて

台風のような風が明け、
修善寺の境内にはやわらかな陽が落ちていた。
 増田健史と大場旦は散歩に行ってしまったが、
私はぼんやりと座って緑色の苔の上に落ちる
光の粒を眺めていた。

 何もしない時間こそが贅沢である、などと
感じていた。
 竹林をわたる風も、
 ぱらぱらと散る赤い紅葉の葉も、
 確かに美しくそこにあったが、
同じくらい美しいものは、気が付かないだけで、
普段から身の回りにあふれているに
違いない。

 機能や文脈を少し外してやってみれば
必ず見えるはずなのに、その時間の余裕がない。

 ジョン・レノンは、かつて、
Life is what happens while you're busy making
other plans.
という名言を吐いた。

 人生とは、気が付かずに通り過ぎていってしまう
美しさや喜びのことなのかもしれない。
 

茂木健一郎 『生きて死ぬ私』(徳間書店)所収の
写真より。

12月 6, 2004 at 06:53 午前 |

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 気づかずに通り過ぎて:

コメント

コメントを書く