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2004/12/07

君子は豹変す

落語家の三遊亭白鳥さんと、対談する。

 白鳥さんの高座には、三遊亭新潟という名前
だった時に何回かうかがったことがある。
 新作落語だと思っていたら、それが実は
古典落語の線をなぞり、その精神を現代的に
復活させているということに気が付いて、
 深い感動をおぼえた記憶がある。

 対談で、驚いた。
 白鳥さんは、別に古典落語を知っていて
それを現代風にアレンジしたのではなくて、
 勝手に自分でつくったら、後で師匠たちに
「お前、それは古典落語の○○だよ」
と指摘されて、初めて気が付いたのだと言う。
 この人は天才なのではないかと思った。

 明治に、三遊亭円朝という大名人がいて、
「死神」、「文七元結」、「真景累ヶ淵」、「怪談牡丹灯籠」
など、今や
古典となっている新作を沢山つくった。
 お話を伺っていて、
 白鳥さんが、将来、円朝を襲名すれば
良いのではないか! と私は思った。
 この人は、そのうち渋い落語をやる
ような気がする。
 白鳥さんと円朝を結ぶ線が見えた。

 「君子は豹変す」と言うが、真摯に
生きている人ほど、人生の途中で案外
ばーんと大きなモデルチェンジをするもの
なのではないかと思う。
 自分の中に眠っている可能性は、無限
である。
 脳の中にある様々な積み木を組み合わせて
いろいろな形をつくっていると、
 それがある時美しい姿を生み出す。

 いつも積み木を組んだり、解いたり、
無限運動を続けていることが大切だ。

 対談後、新宿の台湾料理屋で打ちあげ。
 白鳥さんは、最近は新潟中越地震の被災地に
慰問に行かれることが多いそうである。

 家が壊れ、寒空に震える人たちに、さぞや
笑いのもたらす精神の光は暖かろう。

12月 7, 2004 at 07:10 午前 |

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