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2004/11/30

今日の反省

 アメリカ占領下での日本の戦後復興を扱った
John Dowerの名著Embracing Defeatの
翻訳
「敗北を抱きしめて」
で著名な、歴史学者の三浦陽一さんが研究所に
いらっしゃる。

 とは言っても、イラクの占領政策について
議論するためではない。三浦さんが考案された
という「画期的な英語取得法」について
お話いただき、議論するためである。

 現在
 開発中、ということで内容について詳細を
記すのはやめるけれども、
 手の動きをうまく取り入れ、ボディ・イメージ
と言語処理プロセスのカップリングを目指した
もののようであった。

 御著書から想像していた三浦さんと、
現実の三浦さんのギャップに驚く。
 学生たちも、ペンギンのような身振りを
しながら「アーウーイー!」と英語の発音を
実演して見せる三浦さんに衝撃と感銘を
受けていた。

「ミウラ・メソッド」をレクチャーする
三浦陽一さん

 動画は、クオリア日記Archives

http://www.qualiadiary.com/


のAwesome things that came my way
のセクションにあります。

 ちょうど議論が始まったところで、
日経WOMANの柿本礼子さんが取材に
いらして、私は中座。

 一ヶ月で
 脳を変えるにはどうすればよいか、
という取材趣旨ではあったが、
 取材後半は、メディア状況についての
脱線トークの様相に。
 「わかりやすく単純なものだけが売れる」
という状況を打破して、いかに知に対する
リスペクトを回復させれば良いか。

 「取材のおみやげ」に渋谷、Deacadence du
Chocolatのチョコレートをいただく。
 クレヨンのように、カカオが35%から80%
までのチョコレートが並んでいる。
 35%と40%を食べながらこの日記を書く。

 三浦陽一さんとアシスタントの上野さん、
それに研究室の面々で五反田の「あさり」へ。
 
 ミウラ・メソッドのトライアルで異彩を放って
いた関根崇泰が目をつけられ、お前、教育
番組でミウラ・メソッドの実演をすれば
いいじゃん、などといじられる。
 しかし、あのお兄さんの目つきがコワイ、
と子供が泣き出し視聴者からクレームが
くるのではないかという冷静な意見も。

 三浦さんに途中で失礼して、神楽坂の
「竹兆」へ。
新潮社の北本壮さん、それに竹内薫夫妻との
会食。

 北本さんと、来年に向けて、某極秘
プロジェクトを立ち上げたのであった。

 束芋さんから、先日の京都芸術造形大学
レクチャーに対するお礼状をいただく。
 なんという名前か判らないけど、
折りたたまれた和紙のようなものに
さらさらときれいな文字が書かれている。

 今日の反省。消える魔球は水に弱い。
茂木の字は汚い。
 束芋さんのお手紙は、それ自体が
アート作品のようであった。
 情報を抽象存在としてとらえるのではなく、
固有の実体をもったものとして
とらえ、fine tuneすることの必要性を
痛感する。

 今日、明日と二日間、京都大学
霊長類研究所で集中講義。犬山に行くのは
久しぶりである。

 今、80%も食べてしまった。ほろ苦い。

11月 30, 2004 at 06:10 午前 |

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