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2004/11/17

ふわっとよぎったもの


 Documentary Japanの煙草谷有希子さん
御来所。
 人間の声認識について、いろいろ議論。

 『脳と仮想』の取材で、Tarzanの中西陽子さんと、
石飛伽能さん御来所。
 現代における仮想のありかはどこに。

 夕刻、
 佐藤雅彦さんが、研究所にいらっしゃる。

 ぱりっとしていて、それで何となくかわいらしい
スーツを着た佐藤さんは、ご自身が何かの
キャラクターのようだった。
 トランプの王様のような感じ。

 まずは、主なアジェンダである一連の映像作品に
ついてディスカッション。
 わかるかわからないか、そのトワイライトに
ある微妙なニュアンスがふっとよぎる映像を
巡って、
 いろいろなことを考える。

 佐藤さんは、アインシュタインが少年時代
に見た磁石の例を出されていたが、何だか
わからない、ふわっとよぎるものに導かれて
人は探求を始めるのではないか。
 N極は北極を指すなどと、すぐに答えを
与えてはいけない。
 答えを与えられた方も、それで満足
するようではいけない。

 学生たちの前で、今までの代表的な
CM作品を引用しながら、即席講義をして
くださる。
 前回お会いした時もそうだったが、
あまりにもおもしろい話の連続で、
いろんなものがふわっとよぎる。

 やっぱりこの人は天才である。

 佐藤さんご自身が自覚されているか
どうかは判らないけれども、
 佐藤さんの世の中の認識の仕方は、
きっと他の人と微妙な形でずれていて、
そのずれに率直に寄り添うことで、 
 打率10割とでもいうべき驚くべき
成果が残ったのだと思う。
 
 自分のアタマの内と外をよぎるふわっと
した妙な感じをないがしろにしては
いけません。
 そこに全ての源泉がある。

 五反田の「あさり」で佐藤さんを囲んで
懇親会。
 あとから、芸大の油絵科のP植田もくる。
 植田は、佐藤さんと何やらアニメーション
の話をしていて、
 それならば一度ドローウィングを見せてみろ、
ということになったらしい。

 植田は、築地の事務所に帰る佐藤さんを
かいがいしくも送っていった。

 佐藤さん、ありがとうございました。

 ふっと我に還ってみると、
 私は土曜日からインドに行くのであるが、
それまでのスケジュールがむちゃくちゃである。
 しかも書かなくてはいけないものが山積している。
 佐藤さんの話を聞いて、ふわっとよぎった
ものからエネルギーが湧いてきたので、 
 一つがんばりたいと思う。

11月 17, 2004 at 06:31 午前 |

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コメント

通りがかりのものです。
茂木さんも佐藤さんも尊敬しているお二人なので、
その二人が何かしら一緒に活動されているというのは感激です。(授業の一環でしょうか?)
出版物など出たらすごく嬉しいです。

投稿: ふるたに | 2004/11/17 20:00:42

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