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2004/10/31

柿ピーとビールの夜

講演の中でも触れた通り、
北九州はわたしの母のふるさとである。
 子供の頃から、夏休みの度に帰省していた。
 小学校2年生の時には、一人で一ヶ月いた
こともある。

 親戚の裏山に朝から一人で蝶を採りにいって、
けんちゃんがいない、と騒ぎになったこともある。
 涼しい顔で降りてきたので、それからは、
けんちゃんがいなくなったら、裏山を探せ、
ということになった。

 会場にはおじさんも来ていてやりにくかった
けれども、無事に講演を終えた。

 終了後の昼食は、科学マジックで知られる
田中玄伯さんも一緒だった。
 田中さんとは、NHK教育テレビの
「科学大好き土よう塾」の最後の科学マジックの
コーナーでいつも「お会い」している。
 収録の時、自分がしゃべり終わってほっと
している時に田中さんのビデオが出るので、
 ぐっとそっちに興味を持って見入る。

 しかし、実物に会うのは初めてだった。
 実直で、良い方だった。情熱と真摯が顔に
表れる。本物だ。

 博多に移動しながら、なんとなくここの
所の移動疲れがたまっていることを自覚した。
 鉄工所の高炉がかなしい光景に見えた。

 ホテルにチェックインして、ほんとうは
評判高い春吉の「たらふくまんま」に行こうと
思っていたのだが、
 何となくそんな気分ではないことに気がついた。
 しばらく歩きながら探り当ててみると、
 中州に歩いていく気分でさえないことを
見いだした。

 せっかく博多にいるのだが、どちらかと言えば、
何の変哲もない店で、とんこつラーメンと
餃子をたべればそれでいいや、という気持ちに
なっていることがわかった。

 思えばこのところ人と会い、会食し、
移動し、人と会い、会食する。
 そんなことばかりの続きだったように思う。
 「たらふくまんま」や中州は、
そのような直近の延長のような気がして、
 それとは違う何かを求めていたのだろう。

 だから、駅前の店で、そうした。生ビールを
飲みながら、思えばこんな時間も最近は贅沢
だわい、と思って、
 そのままコンビニで柿ピーとビールを買って、
ホテルにかえってしまった。
 
 ひとり、ベッドにこもって柿ピーとビールを
食らう、
 そんな気分がぴったりの博多の夜だった。

10月 31, 2004 at 05:53 午前 |

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