立ち止まること
北海道で酪農を営む
三友盛行さんがゲスト。
三友さんは、「マイペース酪農」
で知られるカリスマ。
近代酪農は、ひらすら規模の
拡大を目指して疾走してきた。
できるだけ多くの牛を飼うために、
輸入飼料を与える。牛乳の
量を増やすことを考える。
その結果、もともとの土地の
キャパシティを超えた生産を
実現する。
それに対して、三友さんの
酪農は、無理をしない。
土地の草を食べて生きていける
だけの牛を飼う。
飼育頭数は、同規模の酪農家
に比べて、5割程度。
一頭あたりの牛乳の量は、
6割程度。
それでも、遜色のない収益を
上げる。
大規模酪農に重くのしかかる
高コスト構造がないからである。
牛乳の味も違う。
「草を食べた牛のミルクは、なんとも
言えない良い香りがするんですよ」
と三友さん。
考えてみれば、土地が草をつくる。
牛が草を食べる。その牛が、牛乳を
出す。
してみれば牛乳は大地の恵なのだろう。
「チーズやバターを作ると、その土地土地
で違うんですよね。」
ヨーロッパでは当たり前の、各風土の
個性を反映した乳製品作り。
日本では、乳製品を「工業製品」
のように考える発想が強すぎたのではないか。
立ち止まることが大切だと、
三友さんは言う。
量的拡大を目指すのならば、ずっと
走り続けなければならない。
しかし、質的充実を図るのならば、
立ち止まることが大切。
「目の前に広がるこの土地が、
私の人生のすべてであると、
覚悟を決めることですな」
と三友さん。
三友さんのマイペース酪農の背後には、
深い生の哲学がある。
三友さんの農場を訪れ、
その笑顔に触れたいと心から思った。
放送を楽しみにしていてください。
あなたの人生が変わるきっかけに
なるかもしれません。
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コメント
わたしは牛乳大好きで、週に2、3リットルは飲んでいます。
確かに、メーカーによって全く味が違います。
どれも美味しく飲んでいますが、
三友さんの牛乳はどんなに美味しいのでしょうね…!!!!
飲みたいです!!
放送も、是非見たいです!!!!
投稿: 光嶋夏輝 | 2009年9月11日 (金) 07時41分
この記事を読みながら、私もこの酪農場へ行きたいと思いました。そして、そのかわりにテレビがあるのだな、とパソコン画面の前で笑いながらタイプしています。
こういうとき、高画質放送でよかったなあとしみじみ、放送日楽しみが待ち遠しいです
投稿: あまいももこ | 2009年9月11日 (金) 14時34分
こんばんは 茂木サン 。
北海道の三友サン 自給自足の酪農 、農業を
されているのでしょうか。
立ち止まる事
回りと同じに 仕事するだけでなく
立ち止まり よく考え
やりたい内容を やる
と いう事でしょうか。
考えが 変わったら
行動も変わり、 人生がかわるのですね。
楽しみです
投稿: サラリン | 2009年9月11日 (金) 21時45分
この日記を読み、三友さんという人の「マイペース酪農」に、実に感銘を覚えた。
まさに、大自然に寄り添っている酪農なのだと思うしかない。
三友さんは、牛をマシーン(機械)と考えず、共に大地の「生き物仲間」として、いっしょに生きているのではないか。
だから、草の香りのするという、おいしい牛乳になるのかも。
「目の前に広がるこの大地が、私の人生の全てである」と覚悟を決める、という三友さんの言葉は、
酪農の世界だけでなく、私達それぞれの環境を生きる為にも言え得ることかと直感した。
投稿: 銀鏡反応 | 2009年9月11日 (金) 22時25分
茂木先生、瞠目して待ちたいと思います!!
投稿: wahine | 2009年9月12日 (土) 07時55分
27日、玉川高島屋でのサイン会楽しみにしています。
投稿: 小笹優子 | 2009年9月22日 (火) 16時51分
茂木先生へ
いつもテレビなどで拝見させて頂いています。
環境のこと、これからの子供たちのこと、日本のことなど心配している一女性として一主婦としてご連絡させて頂きました。
“未来の食卓”
フランスの映画
農薬や化学肥料による食物汚染が、子ども達の未来を脅かす
すべての学校給食と、高齢者の宅配給食をオーガニックにしようとフランスの小さな村が立ち上がった
先日この映画を観て一人でも多くの人に見て欲しいと心から思いました。
そして奇跡のりんごを拝見して茂木先生にご連絡してみようと思いました。
いかがでしょうか?
投稿: 宮坂佳子 | 2009年9月23日 (水) 21時10分
今日の高島屋での、トーク&サイン会とってもよかったです。
呂律がまわらない私の話を一生懸命聞いてくださって、なんだかとっても嬉しかったです。
一緒に行った夫も、
「温かい人だね」
って言ってました。
今日で、また少しIQが高くなったような気がしました。笑
投稿: 小笹優子 | 2009年9月27日 (日) 18時39分
今まで不機嫌な牛や無表情な牛に出会うことが多かったから、三友さんの牛の顔を見た途端、くすっと笑ってしまいました。
三友さんそっくりの好奇心丸出しのような目をしていたから。
生き生きと暮らすことで、豊かになっていく。
茂木さんが周りの人たちに伝えたいと望んでいることとつながっているように思いました。
投稿: masami | 2009年10月 8日 (木) 21時39分
おはようございます。
昨日はお疲れ様でした。
やはり 「プロフェッショナル 仕事の流儀 」 という番組は
プロフェッショナルな人達だから 製作できる事を
実感しました。
ブログに紹介されているスタッフの方々も親近感がわきました。
気配りもされ
楽しいあっという間の時間でした。
茂木サンも また温かい、素敵な方でした。
すみきちサン 綺麗 。
確かに横で マジマジ 見たくなりますね。
是非 毎週欠かさず 拝見致します。
ありがとうございました。
投稿: サラリン | 2009年10月 9日 (金) 03時16分
記事へのトラックバックでなくて、すみません。
私の父のことをお知らせしたくて書かせていただきました。
今、93歳半になる父は、足が悪いのですが、大変に記憶力のよい人で、難しい薬の名前もやすやすと覚えてしまいますし、その他の記憶力もすごいのです。
私は年々記憶力が減退しておりますのに・・・。
足が悪いので外出が難しく、部屋の中でできる「手がかりのほとんど無い膨大な漢字ナンクロ」をいつもやっています。
父に「お父さん、すごいわねえ。」と感心して言うと、いつも「お前とは頭のできがちがう!」と言って馬鹿にされます。90歳を超えてなおこのようなすばらしい記憶力を維持できるのは、なぜでしょうか?
脳科学上、研究対象になりませんか?
頭のよい父は、私の自慢なのです。
投稿: | 2009年10月22日 (木) 01時33分
はじめまして
いつもいろんな番組で楽しく拝見しています。
はじめて茂木さんのブログを見ました。なんだか足跡残したくて、コメントしました。
37歳ですが、脳みそ使いまくって頑張ってます♪
またおじゃまします^^
投稿: cambia | 2009年10月27日 (火) 03時27分
プロフェッショナル(NHK)、見てます。
投稿: chery kim | 2009年12月11日 (金) 02時52分